ニュース 電子 作成日:2016年6月7日_記事番号:T00064585
7日付電子時報によると、サムスン電子がASMLから最新の極端紫外線露光(EUVリソグラフィー)装置を調達し、早ければ2017年末にも7ナノメートル製造プロセスで量産する見通しだ。EUVリソグラフィー技術は「ムーアの法則(半導体の集積密度は18~24カ月で倍増する)」の限界に挑む救世主と言われている。業界の先頭を切り、18年に7ナノプロセスで量産開始とみられていた台湾積体電路製造(TSMC)はアップル受注をめぐり、対抗措置を迫られる。
TSMCとサムスンはアップルのプロセッサー受注競争を繰り広げている。昨年はサムスンが14ナノプロセスでアップル受注を多く獲得したが、今年の10ナノプロセスではTSMCがスマートフォンiPhone次世代機種向けプロセッサー「A10」を独占受注し、優位に立っている。
10ナノプロセスは14ナノプロセスより性能が20%向上するが、7ナノプロセスなら35%向上し、消費電力も65%抑えられるため、TSMCとサムスンは7ナノプロセスの研究開発(R&D)を強化している。業界予測によると、両社の7ナノプロセスへの設備投資は2億5,000万米ドルを超え、28ナノプロセスの9倍以上となる見通しだ。一方、14ナノプロセスで先頭を切ったインテルは、10ナノプロセスの目標が18年で、7ナノプロセス導入を急いでいない。
EUV、TSMCは5ナノで採用か
EUVリソグラフィー技術は光源の高出力化など課題が多く、これまで半導体の量産が実現していない。半導体露光装置最大手、ASMLは、EUV光源の出力を200ワット(W)まで引き上げることに成功し、目標の250Wまであと一歩だと表明した。既に出荷している「NXE3300」、「NXE3350」に続いて、「NXE3400」を年末に出荷する見通しだ。
サムスンは「NXE3400」を調達し、17年第4四半期に7ナノプロセスで生産する計画だ。最新プロセスを試したい半導体メーカーをターゲットとし、まずは12インチウエハーでなく、8インチウエハーで製造することで、リスク低減を図る。
一方、TSMCのEUVリソグラフィー技術採用は5ナノプロセス以降とみられている。
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