ニュース 社会 作成日:2016年6月7日_記事番号:T00064607
新北市の渓谷で家族らとともに沢登りを楽しんでいた中学生の少女がこのほど、豪雨により一気に水位が増した川に流されながら、奇跡的に自力で生還し、両親と涙の再会を果たした。
無事保護された何さん(右)。岩に上った冷静な判断が生死を分けたのかもしれない(6日=中央社)
新北市錦和中学に通う何妤婕さん(15)は5日、両親とともに同市坪林区の刣牛寮渓で行われた沢登りイベントに参加した。しかし午後1時ごろ、豪雨に見舞われて川の水かさが一気に増え、沢登りの指導者を含む24人が濁流の中に流されてしまった。
そのうち18人はすぐに自力で岸に上がることができたが、何さんを含む6人が行方不明となった。何さんは当時、防寒具に救命胴衣、ヘルメット、沢登り用シューズといったいでたちでしばらく川に流されていたが、左足が何かに引っかかったのを感じて頭を上げてみると、周囲を木の枝や草に覆われた大きな岩が目に入った。
これを見て「助かるチャンスだ」と考え、既に体力を消耗していたものの、必死に枝や草をつかんでなんとか岩の上によじ登った。岩に登って辺りを見回したところ、人の気配はなく、大声で何度も「助けて!」と叫んだものの全く反応はなかった。
その時点ではまだ雨が降り続いており、水位がさらに上昇すれば自分のいる岩も危ないと不安な気持ちで水面を見つめ続けたが、日が暮れて雨がやみ、これ以上水かさが増えないことを確認すると、彼女はその場で横になって睡眠を取った。
そして夜が明けて目を覚ますと、既に安全な水位まで水が引いているのを確認して、岩から下りて渓谷に沿って沢登りのスタート地点まで戻り、さらに山道をしばらく進んだところで行き当たった1軒の家に駆け込んで救助を求めた。
この家の主は彼女にすぐに着替えと温かい食べ物を与え、救助隊に通報。駆け付けた救助隊員が不安を募らせる両親の待つ山荘へと送り届け、涙の再会となった。その後、彼女は病院で検査を受けたが、足に擦り傷を負った以外、特に異常はないという。
母親によると、何さんはとても冷静な性格で、今回の遭難にも中学生らしからぬ落ち着きで対処したが、命を取り留めたのは何といっても十分な安全装備を身に着けていたことが大きいと言えそうだ。
本格的なアウトドアシーズンを迎える中、くれぐれも安全対策には怠りなきよう。
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