ニュース 社会 作成日:2016年7月6日_記事番号:T00065104
今年2月6日に発生した台湾南部地震で、倒壊したビルの下敷きとなりながら奇跡的に生還した男性が、5カ月間のリハビリを経てきょう(6日)退院を迎えた。退院後に何をしたいかと問われた彼は、被災当時、一緒にいて亡くなった恋人と「冥婚」(未婚で亡くなった子どもをふびんに思う親が、死後に適当な相手を立てて婚礼を挙げさせる風習)したいと語った。
李さんは治療に当たった成功大学の看護師たちとともに人生の新たな一歩をケーキで祝った。担当チームのメンバーは「退院後も決して一人ではない、これからも我々がサポートしていく」と語った(5日=中央社)
台湾南部地震では、16階建てのマンション「維冠金龍ビル」(台南市永康区)が倒壊し、このマンションだけで115人の死者を出したが、当時同ビルの6階に住んでいた李宗典さん(42)は、同居していた家族6人と恋人の黄雅婷さんを亡くし、ただ1人生き残った。
午前4時前に地震が起きた際、李さんと黄さんは寄り添って寝ており、李さんは倒れたビルの残骸に圧迫されて亡くなった黄さんの最後を見届ける形となった。
彼自身もがれきで身動きが取れない状態となったが、意識を失っている間に夢の中に亡くなった黄さんが現れ、「一緒にいたい」と声をかけてくれたことで救出されるまでの2日以上を耐えることができたという。退院日を迎えた李さんは「この生命は彼女がくれたもの」と語り、黄さんが安心して天国に旅立てるよう、彼女と冥婚をすると表明した。
なお李さんは被災時にがれきに圧迫されたことで左足の筋肉が壊死し、切断を余儀なくされた上、右足と右手も自由に動かせなくなってしまった。しかし、入院先の成功大学医学院付設医院の担当チームによる支援の下、5カ月に及ぶ治療と厳しいリハビリを続けた結果、一人で歩けるまでに回復。担当医師は「奇跡だ」とたたえた。
李さんは今後、被災前に従事していたメディア関係の仕事への復帰を目指すほか、同じような境遇に見舞われた人々を支援する活動をしたいと語っている。
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