トヨタの台湾総代理店、和泰汽車の６月連結売上高は、前年同月比8.06％増の172億2,700万台湾元（約550億円）で、同月の過去最高を更新した。４月の熊本地震の影響で輸入が滞っていた高価格のＳＵＶ（スポーツ用多目的車）「ＲＡＶ４」と「レクサスＲＸ」が大量に納車されたことが主因だ。12日付工商時報が報じた。

　和泰汽車の６月の新車登録台数は、前月比22.1％増、前年同月比3.6％増の１万4,409台。うちＲＡＶ４は2,615台、レクサスＲＸは476台だった。上半期連結売上高は前年同期比2.29％増の874億7,100万元だった。

　一方、中華汽車工業（チャイナ・モーター、ＣＭＣ）の６月連結売上高は37億6,700万元で、前年同月比18.95％増と、業界最大の伸び幅だった。上半期連結売上高は215億2,500万元で前年同期比7.28％増だった。新車買い替えの貨物税（物品税）減免措置の効果で、低価格の小型商用車「菱利（ベリカ）」の上半期販売台数が月平均1,240台と好調だった。

　裕隆日産汽車の６月連結売上高は35億700万元で前年同月比6.84％増だった。「エクストレイル」が台湾生産ＳＵＶの販売台数首位となった。上半期連結売上高は190億8,500万元で前年同期比2.04％増だった。

　裕隆汽車製造（ユーロン・モーター）の６月連結売上高は96億9,000万元で前年同月比10.17％減。上半期連結売上高は568億4,200万元で前年同期比5.07％減だった。５月に発売した自社ブランド、納智捷汽車（ラクスジェン・モーター）の「ラクスジェンＳ３」の同月受注は1,000台以上を超え、７月に三義工場（苗栗県）の増産で対応する計画だ。中国合弁、東風裕隆汽車も９月に「ラクスジェンＳ３（鋭３）」を発売する計画で、裕隆の売上高減少に歯止めをかけるとみられる。