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電動バイクのGogoro、独でレンタルサービス


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2016年8月4日_記事番号:T00065628

電動バイクのGogoro、独でレンタルサービス

 電動スクーター「Gogoro」が3日、独ベルリンでレンタルサービスを開始した。初の海外進出で、提携先の独ボッシュ子会社、クープからの初回調達は200台。市場の反応が良ければ、調達拡大やドイツ以外へのサービス拡大が検討されるという。睿能創意(Gogoro台湾)主管は、品質要求の高いドイツ政府に認められたことは、欧州をはじめ世界市場開拓に有利に働くと指摘した。4日付工商時報などが報じた。

/date/2016/08/04/00gogoro_2.jpgクープは、Gogoroのレンタルサービスで、交通渋滞が解消する上、都市部の市民の利便性が向上すると期待している(同社リリースより)

 ベルリンでは21歳以上で自動車やバイクの運転免許証があれば、Gogoroのレンタルサービスを利用できる。利用料金は30分3ユーロ(約340円)、または1日20ユーロ。ベルリン市内での利用を想定し、輸出車両は最高時速45キロメートルにカスタマイズしてある。

 利用の際には、スマートフォンの専用アプリで最も近いレンタル可能な場所を確認し、予約できる。レンタルしたのと異なる場所でも返却できる。利用後は、アプリを使って登録したクレジットカードで精算する。車両の移動やバッテリー交換、メンテナンスは、クープが行う。

 台湾では車両を販売し、バッテリーを有料でレンタルする方式だが、ベルリンでは公共レンタサイクル「YouBike(ユーバイク、微笑単車)」のようなビジネスモデルだ。

交渉から半年で実現

 Gogoro台湾の陸学森執行長は、初の海外進出先にベルリンを選んだのは、欧州の中でもバイクの利用が多い上、世界で最も進歩した革新的な都市の一つだからだと説明した。

 Gogoroは昨年11月、イタリア・ミラノで二輪車ショー「EICMA2015(ミラノショー)」に初出展した際、ドイツで電動バイクのシェアリングサービスを考えていたクープの責任者と接触し、わずか半年でサービス開始に至った。陸執行長は当時、まずオランダ・アムステルダムで2016年夏に体験ストアを開設し、車両を販売すると表明していた。

累計販売1万台突破

 Gogoroは7月の販売台数が1,304台で過去最高を更新し、発売以来1年余りで累計1万台を突破した。台湾の販売メンテナンス拠点は17カ所、バッテリー交換ステーション「ゴーステーション」は225カ所で、▽台北市▽新北市▽基隆市▽桃園市▽新竹県市▽台中市▽彰化県▽苗栗県──まで広がった。バッテリー交換は1日平均7,000個以上。全ライダーの走行距離は累計2,000万キロメートルに上り、ガソリン85万リットルを節約し、二酸化炭素1,634トンの排出を削減できた計算だ。

 Gogoroはベルリン進出を記念し、9月末まで関連製品を1割引きで販売する。8月末までは学生を対象に、車両の購入3,000台湾元(約9,600円)引き、ゼロ金利分割払い、バッテリー交換無制限(9月末まで)とするキャンペーンも実施している。政府の補助金などを合わせれば、最低6万3,000元で購入できる。