ニュース 電子 作成日:2016年8月10日_記事番号:T00065738
鴻海精密工業はこのほど、同社傘下入りが決まっているシャープ亀山工場(三重県)の第8世代液晶パネル生産ラインで、32インチ製品の生産を再開することを決定した。これにより稼働率を引き上げ、収益の改善を目指す方針だ。さらに同工場では年末より55インチのウルトラハイビジョン(UHD)パネルも生産する計画で、稼働率が80~90%に上昇すると見込む。10日付工商時報が報じた。
シャープは2015年下半期、亀山工場の第8世代生産ラインにおける32インチパネルの生産を停止し、酸化物半導体TFT(Oxide TFT)パネルの生産に注力することでIT(情報技術)製品向けの出荷増を目指した。しかしその後、主要顧客とするアップルのタブレット端末を含めIT製品の需要が低迷。また市場でOxide TFTパネルの普及が進まず、亀山工場の稼働率も今年1月以降、25~30%の低水準が続いていた。
こうした中、鴻海はテレビ用パネル価格が上昇している現状を考慮し、同工場での32インチ製品の生産再開を7月に決定。第3四半期に80万~85万枚の出荷を目標としている。
なお中国での独占禁止法に関する審査で依然承認が得られず、シャープに対する鴻海の出資が遅れている問題で、鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長が打ち出した、18年までに有機EL(OLED)パネルの量産、出荷を開始するとの目標が達成できなくなるとの見方が出ている。
一方で日刊工業新聞の報道によると、シャープは鴻海からの出資を待たず、三重工場(三重県多気市)で独自に有機ELパネル製造の前工程を行う方針を固めたもようだ。
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