ニュース 社会 作成日:2016年8月11日_記事番号:T00065782
法務部はこのほど、これまで総統や五権(立法、行政、司法、考試、監察)のトップである院長クラスによる犯罪の捜査を担当してきた最高法院検察署特別偵査組(特偵組)を廃止する方向で法改正を求める方針を固めた。11日付聯合報が伝えた。
邱法務部長は、特偵組は設立当時は非常に期待されていたが、望んだ結果が出せなかったとコメントした(11日=中央社)
法務部が立法委員に示した文書による回答で、「全世界で特偵組(のような組織)を設けているのは台湾だけであり、現在の時代環境では存在の必要性がない。立法委員に法改正による廃止を求める」と指摘した。民進党政権発足後、特偵組の廃止方針が示されたのは初めてだ。
特偵組は陳水扁政権下で設置された。しかし、陳元総統が特偵組によって起訴されるなど、政治的にデリケートな事案を扱うことが多かったため、政治介入をめぐる論議が絶えなかった。その後、王金平立法院長らの検察幹部に対する圧力疑惑に関連し、検察総長が特偵組による捜査が完了する以前の段階で、事件と直接関係がない馬英九前総統に盗聴による捜査内容を報告していた疑惑が浮上し、特偵組不要論はさらに高まった。
邱太三法務部長は先ごろ、立法院での答弁で、「特偵組と検察署に屋上屋を架す部分がないかどうか検討する」と述べていた。
民進党立法院議員団の柯建銘総召集人は「次の立法院会期に特偵組廃止を目指す法改正を進める。特偵組は誤った立法が生んだ憲政上の怪獣だ」と述べた。柯氏はかつて検察から馬前総統に漏えいされた捜査内容に登場する盗聴のターゲットだった。
ただ、検察官改革協会の陳瑞仁召集人は「企業グループや権力が絡む事件の捜査は今後続けられるのか」と述べ、特偵組の廃止後も権力犯罪にメスを入れる捜査体制の整備を求めた。
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