ニュース
電子
作成日:2008年4月3日_記事番号:T00006580
インテルのUMPC攻略、威盛に警戒感
米半導体大手インテルのアナンド・チャンドラシーカ副社長は2日、中国・上海市で講演し、低消費電力プロセッサー「Atom」でモバイル・インターネット・デバイス(MID)分野を攻略していく姿勢を鮮明にした。これに対し、UMPC向けのソリューションに重点を置いてきた威盛電子(VIAテクノロジーズ)は警戒感を強めている。3日付工商時報が伝えた。
チャンドラシーカ副社長は、「Atom 」の投入により、UMPC、低価格パソコン、携帯電話などのプロセッサー市場を奪還していく」と強調した。その上で、既に華碩電脳(ASUS)、技嘉科技(ギガバイト・テクノロジー)、環隆電気(USI)などの支持を得ているとした。
インテルのMID向けソリューションは、威盛の製品と直接競合することになる。威盛は昨年、インテルからのフロント・サイド・バス(FSB)技術を獲得できなかったことを受け、チップセット市場からUMPC向けの「C7」プロセッサーに販売の重点を移していた。これまでにヒューレット・パッカード、サムスン電子などが同社製品を採用している。
威盛はまた、65ナノメートル仕様のプロセッサー「Isaiah」を発売したばかりだ。今回インテルがUMPC向け製品に注力する姿勢を示したことで、両社は激しい競争を繰り広げることになりそうだ。