ニュース 運輸 作成日:2016年8月29日_記事番号:T00066072
台北駅と桃園国際空港など桃園市を結ぶ台湾桃園国際機場捷運(桃園空港MRT)について交通部の委託を受けた専門家の委員会は27日、速度や所要時間などは契約の水準に届いていないが、安全性が確認されたと発表。これを受けて賀陳旦交通部長は、開通当初から契約を完全に満たしている必要はないと発言し、今年12月に開通させる可能性が高まったとみられる。当初計画の2009年から6度の開通延期を経て、交通部と桃園市政府は開通優先の方針で合意したようだ。29日付中国時報などが報じた。
賀交通部長(中)とともに試乗した鄭桃園市長(右)は、開通後1カ月間の試乗期間を検討していると明かした(27日=中央社)
交通部が6月末に設立した専門家による桃園空港MRT監理調査委員会は同日、テストで異常が確認された4,522件のうち、まだ25件が改善していないが、運行上の安全には影響しないと説明した。
ただ、契約では台北駅(A1)から桃園空港第1ターミナル(A12)間は最ピーク時3分間隔で運行し、主要駅のみ停車する直達車で35分で到着することになっているが、現時点では直達車が最ピーク時3分15秒間隔で37分間かかる。平均時速は直達車で60キロメートル、各駅停車の普通車で45キロの契約だが、現時点では57キロ、43キロしか出せない。
交通部高速鉄路工程局(高鉄局)の胡湘麟局長は、直達車と普通車が入り組んだダイヤで最ピーク時3分間隔の運行は容易でなく、当初は契約にあるピーク時12分間隔、オフピーク時15分間隔で運行すると述べた。
鄭文燦桃園市長は、高鉄局、丸紅、桃園大衆捷運(桃園メトロ)が安定性の検査を進めているところで、契約と大衆捷運法の基準に合致すれば開通は可能だと述べ、基準を緩和したわけではないと強調した。
7度目の正直か
桃園空港MRTは台北駅から中壢駅まで22駅、全長51.03キロメートルを結ぶ。鉄筋やセメントなど原材料価格の大幅上昇、機電工事を受注した丸紅と下請け業者との契約問題などで工事が遅延し、開通延期が繰り返された。交通部は16年3月、速度や所要時間など契約水準に届かない点は開通後に改善すればよいと提案したが、桃園大衆捷運は同意せず、テストで4,522件に上る異常が発生したと主張していた。
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