ニュース 電子 作成日:2016年9月1日_記事番号:T00066152
サムスン電子は31日、上海で開催された技術フォーラムにおいてファウンドリー事業の新戦略に関する説明を行い、今後は中国IC設計業者からの受注獲得を積極化すると表明した。これに対し外資系証券会社からは「サムスンのファウンドリー生産能力は台湾積体電路製造(TSMC)と比べはるかに小さく、同社の地位を脅かすことはできない」と指摘する声が上がった。1日付工商時報が報じた。
中国では政府が設置した国家集成電路産業投資基金(大基金)による投資拡大に伴い、半導体生産能力の拡充が続いており、第2四半期のIC販売額は既に台湾を超え、世界第2のIC設計産業の集積地となっている。これにより世界のファウンドリーが中国市場を重視するようになっている。
ただ、瑞信証券(クレディ・スイス証券)台湾地区研究部のランディ・エイブラムス主管は、サムスンが公表しているデータを基に、同社ファウンドリー業務の月産能力は8インチウエハーが19万枚、12インチウエハーが13万5,000枚で、規模としては聯華電子(UMC)と中芯国際集成電路製造(SMIC)の中間に位置し、TSMCには遅れを取っていると指摘した。
また先進製造プロセスの開発についてもTSMCが2017年に10ナノメートルプロセス、18年に7ナノプロセスによる量産を予定しているが、サムスンがTSMCに脅威となるのは極端紫外線露光(EUVリソグラフィー)技術を採用した7ナノプロセスによる量産が見込まれる18年以降との見方を示した。
ただ、別の証券会社は、先進プロセスにおける両社の差は急速に縮まりつつあり、18~19年にかけて、TSMC、およびサムスン、インテルの間で7ナノプロセスにおける受注競争が激化すると指摘している。
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