ニュース 運輸 作成日:2016年9月2日_記事番号:T00066199
韓国の海運最大手、韓進海運が裁判所に「法定管理」(会社更生手続きに相当)を申請したことを受けて市場では、輸送能力の縮小により9月のコンテナ海運の運賃が上昇すると予想されていることから、台湾の海運大手3社、長栄海運(エバーグリーン・マリン)、陽明海運(ヤンミン・マリン・トランスポート)、万海航運(ワンハイラインズ)の株価が1日、大幅な上昇を見せた。2日付工商時報が報じた。
業界関係者によると、韓進海運の経営破たんを受けた貨物の振り替え受注の多くは、韓進と同じCKYHEアライアンスに所属する中国遠洋運輸集団(COSCO、コスコ)が引き受けるが、同じく同アライアンスに属する長栄海運および陽明海運も1隻当たり数百TEU(20フィートコンテナ換算)の受注増が見込めるという。
また運賃は韓国を出発する路線で最大の1TEU当たり1,000米ドル以上の上昇が見込める他、欧米路線でも400~600米ドル上昇する見通しだ。
なお海運業界では現在、アライアンスの解体、再編が進んでおり、長栄海運とCOSCOはCKYHEアライアンスを脱退し、CMA CGM、香港の東方海外貨櫃航運(OOCL)を合わせた4社で「オーシャン・アライアンス」を結成する覚書を交わしている。
一方、韓進海運は陽明海運、ハパックロイド、川崎汽船、商船三井、日本郵船の6社で新アライアンス「ザ・アライアンス」を結成することで合意していた。しかし今後、韓国政府は韓進海運を現代商船と合併させる方針とみられており、業界最大手のマースクとMSCの「2M」アライアンスに現代商船が加入すれば、同アライアンスの勢力が突出して大きくなると予想されている。
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