行政院主計処は7日、穀物価格や金属相場の高騰を受け、3月の消費者物価指数(CPI)上昇率が4カ月ぶりの高水準となる前年同月比3.96%に達したと発表した。前月比では1.07%の下落だった。また、季節要因を受けやすい食品・エネルギー価格などを除いたコア物価指数は過去9年で最高となる同3.07%を記録し、インフレ圧力が高まっていることが分かった。8日付工商時報などが伝えた。
食品価格は同9.33%上昇し、バナナは同111.85%、パパイヤ、ねぎ、卵などが同50%前後上昇した。また、粉乳、めん、ケーキ類、タクシー運賃などが10%以上上昇した。 このほか、米、サラダ油、トイレットペーパーなどの値上がりも続いた。一方、DVDプレーヤー、携帯電話端末、オーディオ機器、冬物婦人服などが10%以上値下がりした。
3月のCPI上昇率は4%台に達するとの市場予測を下回ったが、1~3月の平均では3.59%となり、当初予測の3%を大幅に上回った。
長期的な物価トレンドを見るコア物価指数は、2000年以降は1%を超えることがほとんどなかったが、昨年10月から2%台となり、3月は1999年3月以来の高水準となった。
5月の馬英九新政権発足に伴い、石油価格の凍結が解除され、電気料金が値上げされれば、新たなインフレ圧力となりそうだ。主計処は石油価格が10%上昇すれば、CPIが0.33%上昇すると試算している。