半導体メモリー大手、華邦電子（ウィンボンド・エレクトロニクス）が７日発表した８月連結売上高は前月比1.33％増、前年同月比11.12％増の35億7,400万台湾元（約120億円）で、最近約10年で最高だった。今年１～８月売上高は276億8,500万元で、前年同期比9.48％増。８日付工商時報が報じた。
ウィンボンドは今年初め、レンズモジュール用ＮＯＲ型フラッシュメモリーでサムスン電子からスマートフォン新機種「ギャラクシーＳ７」「Ｓ７エッジ」向けの大口受注を獲得したほか、８月中旬発売されたスマホ新機種「ギャラクシーノート７」向けも独占受注を獲得。ギャラクシーノート７はバッテリーセルを原因とした発火事故により今月２日からリコール（回収・無償修理）されているが、問題解決後に再生産されるため、ウィンボンドへの恩恵が期待できる。また、ＮＯＲ型フラッシュメモリーがインテルのモデムチップモジュールに採用されたことによって、米アップルのスマホ新機種「iPhone7」サプライチェーン入りを果たしたもようで、下半期の業績への貢献が見込まれる。
ウィンボンドはさらに、ゲーミング（ゲーム用）パソコン大手、レイザーのバーチャルリアリティー（ＶＲ）機器「OSVR HDK2」向けの受注も獲得したとみられる。
