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作成日:2008年4月9日_記事番号:T00006646
高鉄の車体が変色?!、汚れでイメージダウンも
台北~高雄間を最速約90分で結ぶ台湾高速鉄路(高鉄)が開通して、はや1年余り。台湾人のライフスタイルを大きく変えた高鉄は今や南北の動脈として定着し、白い車体に鮮やかなオレンジ色のラインが入った700T型車両は、人々の目にもすっかりお馴染みになった。
ところが、もともと真っ白だった車体が、この1年間で乳白色に変わり、乳白色からさらに黄色みを帯びるようになった。中には茶色に変色している車体もあるという。一体どうしたことなのか?
これは車体の塗装が老朽化したわけではなく、汚れが付着して浸透してしまったため。「運賃が高いのに、どうしてこんなに汚いんだ?!」と、利用者から不満の声が上がっている。
洗車の専門家は、高鉄の車両は2004年5月、船で日本から台湾に運ばれた後、高雄の左営基地に置かれたが、近くのセメント工場や石油精製工場から排出される汚染物質、南国の厳しい太陽の日射、強い風雨などですっかり痛んでしまった、と分析。
開通後は、車輪とレールの摩擦による鉄粉でさびやすくなったことや、台湾の高温多湿の気候が災いし、車体に付着した汚れが徐々に塗装に浸透していったという。
高鉄の車両は通常、2日に1度洗車しているが、洗車機で落とすことができるのは車体の両サイドの汚れのみ。天井部は人手による洗車が必要だが、昨年はたった1度しか行われていない。このまま車体の変色が進めば、高鉄のイメージダウンは必至で、車体の再塗装を余儀なくされることは間違いない。