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iPhone8に無線充電か、台湾企業に期待感


ニュース 電子 作成日:2016年9月20日_記事番号:T00066466

iPhone8に無線充電か、台湾企業に期待感

 アップルの新型スマートフォン、iPhone7が人気を博する中、来年発売のiPhone8にはワイヤレス充電機能が搭載されるとみられており、聯発科技(メディアテック)など台湾メーカーが恩恵を受けそうだ。スマホ用チップ最大手、クアルコムは、ワイヤレス充電市場は来年成長期に入るとの見方を示した。ワイヤレス充電自体は新しい技術ではないが、携帯電話以外の電子製品にも広がっており、アップルが採用することで追随が相次ぎ、商機拡大が期待できる。20日付経済日報などが報じた。

/date/2016/09/20/00iPhone7_2.jpgiPhone7には、ワイヤレス充電機能や、有機EL(OLED)パネル、曲面ガラス(3Dガラス)ボディーは採用されなかった(中央社)

 iPhone7は、大画面ディスプレイ、耐水性能、デュアルカメラ搭載と、機能面でグーグルのアンドロイドOS(基本ソフト)搭載スマホの後を追い掛けている。iPhone誕生10周年となるiPhone8は、待ち望まれていたワイヤレス充電機能が搭載されるとみられる。

 その証拠に、ハイテク関連サイトによると、アップルは最近、ワイヤレス充電関連の特許を出願した。アップルのワイヤレス充電スタンドは、従来の電磁誘導方式ではなく、磁気共鳴方式の非接触型充電で、離れたところからも充電できるようだ。

 サムスン電子のギャラクシーS7シリーズ、ギャラクシーノート7はワイヤレス充電に対応している。外電によると、LGエレクトロニクスは磁気共鳴方式のワイヤレス充電機能の開発に成功しており、年末にミドルエンド機種に搭載し、市場の反応を測るもようだ。

/date/2016/09/20/wireless_2.jpg

 ワイヤレス充電が普及すれば、メディアテックのほか、▽迅杰科技(ENEテクノロジー)▽聯昌電子企業▽盛群半導体(ホルテック・セミコンダクター)▽凌通科技(ジェネラルプラス・テクノロジー)──なども恩恵を受けそうだ。

桃園市、無線充電計画

 クアルコムは19日、桃園市政府が推進するワイヤレス充電モデル計画に、興澄、禾力科技(インフォーチャージ)などと提携し、ワイヤレス充電サービスを提供すると発表した。ワイヤレス充電モデル計画は、蔡英文政権が推進する「アジア・シリコンバレー計画」の一部として、図書館や役所などの行政エリアで、市民が待ち時間にワイヤレス充電を利用できるようにするもの。鄭文燦桃園市長は、10月17日までの1カ月間でワイヤレス充電スタンドを210カ所設置すると説明した。

アップル関連株、急上昇

 iPhone7の16日発売を受け、中秋節(旧暦8月15日、2016年は9月15日)連休明けの19日、台湾株式市場の加権指数は9,152.88ポイントで前営業日比250.58ポイント上昇し、過去1年で最大の上げ幅となった。▽ファウンドリー世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)、182.5台湾元(約590円、前営業日比9元=5.19%上昇)▽デジタルカメラ用レンズ世界最大手の大立光電(ラーガン・プレシジョン)、3,800元(205元=5.7%上昇)──など、アップル関連株が急激に上昇したことが主因だ。

 経済日報によると、iPhone7販売好調の背景には、昨年のiPhone6sで減産を迫られた経験から、アップルがiPhone7は準備する在庫量を控えめにしつつ、2倍となる28カ国・地域で発売したため、ハングリーマーケティング(品薄商法)が成り立ったことがある。また、iPhone7の外観は前モデルと大きく変わらないが、耐水性能、光学式手ぶれ補正機能などが追加され、アップルファンを刺激した。対抗馬となるサムスンのギャラクシーノート7が、バッテリー発火問題でリコール(回収・無償修理)に追い込まれた上、一部航空会社が機内での使用を禁じたため、アップルファン以外もiPhone7に流れたようだ。

【表】