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XPECのTOB不履行、金管会が「金融詐欺」認識


ニュース 商業・サービス 作成日:2016年9月30日_記事番号:T00066637

XPECのTOB不履行、金管会が「金融詐欺」認識

 日系投資会社の「百尺竿頭数位娯楽」によるオンラインゲーム開発大手、楽陞科技(XPECエンターテインメント)に対する株式公開買い付け(TOB)が不履行となった問題で、金融監督管理委員会(金管会)の丁克華主任委員は29日、「金融詐欺に当たる」との認識を示した。30日付工商時報が伝えた。

/date/2016/09/30/11xpec_2.jpg丁主任委員は29日、投資家保護センターが来月3日に集団訴訟を提起すると語った(29日=中央社)

 丁主任委員はインサイダー取引や悪意による株価操作の疑いで既に検察に告発を行ったと説明した。今回の問題が刑事事件として立件され、犯罪事実が確定した場合、投資家の賠償請求対象は百尺竿頭と日本人実業家、樫埜由昭氏、XPECの経営幹部に及ぶ可能性が出てきた。

 投資家保護センター(投保中心)によると、集団訴訟には既に1万9,484人が原告として加わった。TOBによる買取価格(128元)とXPECの株価がストップ安となった9月8日の株価の差額からみて、原告の被害額は28億6,000万台湾元(約93億6,000万円)に上る。被害額にはその後の株価下落分は含まれていない。

 一方、XPECをめぐっては、TOB不履行問題が浮上するさなか、53億元を中国に送金し、福建省の企業「廈門同歩」を買収していた事実も立法委員の指摘で判明した。

 また、百尺竿頭の背後には鎣鋒、ウィンウィン・インベストメントという香港企業があることが分かり、特にウィンウィンについては、香港資本か中国本土資本か不明である点も指摘された。経済部の沈栄津常務次長(次官)は「これは単純な事件ではない」と述べた。