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作成日:2008年4月10日_記事番号:T00006678
全土に50本、「危ない橋」に要注意
交通部が9日発表した2007年度における全土の橋梁保護管理評価で、各地2万5,000本の橋のうち、早急に再建が必要な「危ない橋」が50本もあることが分かった。
中でも最も危ない橋として名指しされたのは、花蓮県の米棧大橋だ。花蓮渓と寿豊渓という2本の川が交差する場所に架かるこの橋は、全長700メートル、幅9メートル。橋脚には大きな裂け目が現れ、基礎部分もガタガタの状態で、交通部は「写真を見ただけで再建が必要と分かる」と指摘した。米棧大橋の再建に必要な費用は3億2,500万台湾元(約10億8,000万円)と莫大(ばくだい)で、全土の橋梁再建費用の20%を占めてしまうという。
全土23県市(連江県、金門県は評価対象外)のうち、橋梁の管理状況が最も良い「特優」評価を受けたのは、台北市、基隆市、新竹県、台南市、澎湖県。逆に「早急に改善が必要」のワースト評価は、花蓮、屏東、高雄、嘉義、台南、彰化の7県だった。
花蓮、屏東両県では合計961本の橋が「2年に一度、目測による安全検査を行う」という規定を守っておらず、高雄、嘉義県では99%の橋がまともに管理されていなかったという。人手も経費も足りない、中南部の多くの地方自治体の苦境が見て取れるようだ。
こうした状況を受けて、行政院は13億2,000万元の補助金を出し、地方自治体と合わせ総額15億2,800万元で、2009年末までに全土188本の橋の修理、再建に取り組む方針だ。花蓮の米棧大橋、箭暎大橋、屏東県の復興橋、彰化県の福興郷三和橋など50本が、取り壊され架け直される見通しだという。