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高鉄南港駅、空席でも乗車できず不満噴出


ニュース 社会 作成日:2016年10月11日_記事番号:T00066810

高鉄南港駅、空席でも乗車できず不満噴出

 今年7月、台湾高速鉄路(高鉄)が南港駅(台北市南港区)まで延伸し、従来の台北駅に代わり同駅が始発駅となった。これに伴い、自由席の座席を確保しようと、台北駅ではなく南港駅から乗車しようとする乗客も少なくないようだ。しかし今回の双十節(辛亥革命記念日、10月10日)連休期間中、高鉄では各駅で一定数の乗客が乗車できるよう、南港駅で入場制限を実施。空席があるにもかかわらず、乗車できないといった状況が発生し、足止めを受けた乗客から不満の声が上がった。

 高鉄運営会社によると、高鉄では以前から乗客が大幅に増える連休初日と最後の1日、各駅の駅長間で連絡を取り合い、さらに上層部が各駅の乗車人数を考慮して検討した上で、プラットホームへの入場制限を実施しているという。

 高鉄の内部関係者は「入場者数のコントロールは当該列車の特性や、経由する駅で何人が乗車するかなどさまざまな要素を考慮して決定する必要があり、一般人が想像する以上に複雑」と説明している。

 また、プラットホームに入場させる人数の判断は数字だけでなく経験を基になされるが、南港駅は開業間もないため予測が困難で、今回の連休中は想定を上回る数の乗客が同駅に詰め掛け、空席が残っているにもかかわらず乗車できなかった大勢の乗客が不満を募らせる結果となったようだ。

 同様の措置は南港駅開業前から台北駅でも実施されていたが、今回特に不満の声が強まったのは、始発駅で乗ればスムーズに乗車でき座席も確保できるだろうと考えてわざわざ南港駅まで足を運んだ乗客の思惑が裏切られたためと思われる。しかし、南港駅や台北駅で入場制限を設けなければ、桃園駅や新竹駅の乗客はいつまでたっても列車に乗れず、延々と待ち続けることになるため、高鉄の措置は致し方ないと言えよう。