ニュース 農林水産 作成日:2016年10月17日_記事番号:T00066915
行政院農業委員会(農委会)の統計によると、台湾から中国への農林水産物輸出は今年1~8月に前年同期比7.4%減の6億2,000万米ドルと低迷している。果物類は9.1%増と好調だったが、ハタ(石斑魚)の輸出が38.1%減の5,456万米ドルとなり、全体の足を引っ張った格好だ。17日付自由時報が伝えた。
ハタは馬英九前政権下の2009年以降、対中輸出拡大に向け、増産が奨励された。しかし、中国への養殖技術の流出で対中輸出は伸びず、当てが外れた台湾では供給過剰状態に陥り、相場が暴落している。「台湾青斑」と呼ばれる品種は価格がピーク時の1台斤(600グラム)当たり320台湾元から今年は70元(約230円)まで下落した。
業界団体、中華民国養殖漁業発展協会の許煌周理事長は「台湾の養殖業者の多くが中国に進出し、低コストでハタを養殖しているほか、中国の養殖業者が高額報酬で台湾農政当局を定年退職した技術者を招き、技術移転を受けている」と指摘した。中国への技術移転によって、台湾の養殖漁業が打撃を受けている格好だ。
ハタだけでなく、大衆魚サバヒー(虱目魚)も同様だ。サバヒーについては、11年以降、台湾での契約養殖が行われ、輸出量がピークの13年には1,539トンに達したが、今年1~8月の輸出量はわずか30トンという状況だ。中国の消費者にサバヒーは浸透しておらず、中国産のサバヒーが台湾に安値で輸出され、市場を破壊するのではないかとの懸念も浮上している。
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