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HTC Vive17年出荷150万台も、「PSVRは脅威とならず」=CLSA


ニュース 電子 作成日:2016年10月18日_記事番号:T00066923

HTC Vive17年出荷150万台も、「PSVRは脅威とならず」=CLSA

 宏達国際電子(HTC)のバーチャルリアリティー(VR)システム「HTC Vive」の2017年出荷見通しについてCLSAアジア・パシフィック・マーケッツ(里昂証券)は、HTCの内部予測の約2倍となる150万台が可能との強気な見方を示した。Viveのコスト構造見直しに伴う販売価格の低下予測を根拠に挙げた。先週発売されたソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の「プレイステーションVR(PSVR)」は、Viveの脅威にはならないとみている。18日付経済日報などが報じた。

/date/2016/10/18/00HTC_2.jpgHTCは来週25日の業績説明会でVR事業の展望を示すとみられ、注目が集まる(YSN)

 CLSAは、Viveの今年通年の出荷台数を40万台と予想しており、150万台が実現すれば今年比で3.75倍の伸びとなる。製品のコスト構造見直しの推進、およびグラフィックカードの性能への要求を低下させることが予想され、これが販売価格に反映して需要を刺激するとみられる。

 Viveの最大のライバルと目されるPSVRは13日に発売され、初日に10万台が出荷されたとの観測が出る中、CLSAは、PSVRは同社の家庭用ゲーム機、新型「プレイステーション4(PS4)専用製品である上に、性能もViveに劣るため脅威にならないと指摘した。Viveはゲーム以外に商品販売、遊園地、医療など幅広い分野への応用が期待されている。

 一方、ドイツ証券は来年のVive出荷台数は100万台との予想で、HTCはスマートフォン事業が改善しないとみられるため、損益均衡実現にはViveを300万台販売することが必要との厳しい見方を示した。

VR市場、21年に10倍以上も

 VR機器の世界市場規模は今後大幅に拡大するとみられており、英国のリサーチ会社、ジュニパーリサーチは、2016年の50億米ドルから21年には500億米ドル以上と10倍の成長を予想している。

 また市場調査会社、IHSマークイットは、VRに関連するPCやゲーム機などの世界市場規模は16年は16億米ドル、20年には79億米ドルまで拡大し、VR機器の販売台数は8,100万台に達すると予想した。VR機器の価格低下と操作性向上によって消費者への浸透が進むとみている。