ニュース その他製造 作成日:2016年10月19日_記事番号:T00066949
17~19日開催の繊維業界の見本市、台北紡織展(台北イノベーティブ・テキスタイル・アプリケーション・ショー、TITAS)で、心拍数などの生体情報を計測できるスマート衣料(スマートテキスタイル)が注目を浴びている。▽南緯実業(テックスレイ・インダストリアル)▽台塑集団(台湾プラスチックグループ)の福懋興業(フォルモサ・タフタ)▽儒鴻企業(エクラット・テキスタイル)▽遠東新世紀(ファーイースタン・ニューセンチュリー)──がこぞって新製品を展示した。紡織産業は、台湾の強みであるIT(情報技術)を導入したスマート衣料によって、年産額6,000億台湾元(約2兆円)へと5割拡大が見込まれる。19日付蘋果日報などが報じた。
エクラットのスマート衣料は、ゆったりした着心地で、子供や高齢者にも適している(18日=中央社)
日台で発売
市場調査会社、トラクティカの予測によると、スマート衣料は2018年にセンサー価格下落で、消費者の受容度が高まる見込みだ。市場調査会社、グランドビューリサーチの予測によると、24年に世界のスマート衣料の生産額は93億米ドルと、現在の5億4,000万米ドルから17倍以上に成長する見通しだ。
スマート衣料を紡織産業の新たな商機と見込むテックスレイは、スマート衣料「AiQ Bioman(AiQバイオマン)」を出展した。日台でこの10月上旬に発売しており、台湾での販売価格は2,980元。同社が開発したセンサーを搭載し、ノートパソコン受託生産最大手の広達電脳(クアンタ・コンピュータ)がアプリを開発した。
世界初の温度調整機能
フォルモサ・タフタは体温調整スマート衣料を出展した。李敏章副総経理は、衣料内の温度を調整できるため、厳寒の環境下で過ごす登山家などに役立ち、確実に売れると期待感を示した。着用者はスマートフォンを使って、埋め込まれた銅線の導電テープを通し、衣料の温度を最高42度まで上昇させることができる。温度調整が可能なスマート衣料は世界初で、来年にも発売され、販売価格は200米ドル以上になるとみられている。
エクラットは、TITAS初日に蔡英文総統の前で、開発に4年をかけ、特許7項目を利用した各種スマート衣料を初めて披露した。洪鎮海董事長によると、プリント基板(PCB)の製造工程を採用して、工業技術研究院(工研院、ITRI)材料化工研究所が研究開発(R&D)した250回の水洗いに耐えられるナノ繊維材料と、工研院資訊通訊研究所の技術を用いた。皮膚までの距離が15センチメートル以下なら生体情報を計測できる。発売時期は未定だ。
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