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IEKが半導体業界に提言、「ハード・ソフトで中国に対抗」


ニュース 電子 作成日:2016年10月21日_記事番号:T00067006

IEKが半導体業界に提言、「ハード・ソフトで中国に対抗」

 近年、中国の半導体産業が自国政府の強力な支援を受けて急速に勢力を拡大し、台湾業界の脅威となる中、工業技術研究院(工研院)産業経済趨勢研究センター(IEK)はこのほど、「台湾はハードウエア分野でのリードを生かすとともに、ソフトウエア分野を統合し、今後到来するモノのインターネット(IoT)やビッグデータの時代に大陸(中国)製品との差別化、相互補完化を進めるべき」との提言を行った。21日付工商時報が報じた。

 IEKによると、中国政府は半導体産業の育成を強く支援し、製品の国産化を推進。国家集成電路産業投資基金(大基金)が国内、国際間の買収案件への投資を積極的に行っており、将来、台湾の半導体産業の成長を圧迫すると懸念されている。

 こうした中、IEKは半導体業界における「価値創造」は製品の機能やブランド中心の考え方から、ユーザー中心の考え方に移行しており、台湾産業界もIoTの発展を機にハード、ソフトを統合した産業のシフトチェンジ、およびアップグレードを進めるべきと提言した。

 IEKの統計によると、台湾半導体産業の今年第1~3四半期の生産額は前年同期比5.7%増で、内訳はIC設計業が16.1%増、IC製造業が2.7%増、パッケージング・テスティング(封止・検査)業が0.5%増となり、景気回復の兆候が明確にうかがえる。また来年の生産額は前年比3.5~4.2%増と予測している。