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蔡依林の新曲MV、いじめ場面に名門校制服で論議


ニュース 社会 作成日:2016年11月7日_記事番号:T00067270

蔡依林の新曲MV、いじめ場面に名門校制服で論議

 人気歌手、蔡依林(ジョリン・ツァイ)と人気プロデューサー、陳星翰(スター・チェン)のコラボレーションにより10月31日に発売された新曲「恋我癖(エゴ-ホリック)」のミュージックビデオ(MV)の内容が議論の的となっている。同曲のMVには女子生徒が学校でいじめを受けるシーンが描き出されるが、その生徒たちが着用する制服の胸に、台北市の名門女子校、中山女子高級中学(中山女高)の校名が刺しゅうされており、同校関係者からMVの公開中止と謝罪を求める声が上がっている。

 「恋我癖」は「自分を愛する勇気を持とう」と呼び掛ける歌詞で、その世界観を表現したMVでは太った女子高生が他の女子生徒たちから嘲笑されたり、暴行を受ける様子が映し出されるが、いじめを受ける女子高生の制服の胸には「中山女高」の文字がくっきりと見られる。

 このMVがインターネット上で公開されるや、同校関係者やOB、生徒の保護者から「学校の名誉を傷つけた」と不満の声が上がり、蔡依林のフェイスブック(FB)ページには同校との生徒とみられるユーザーから「あなたの母校の制服が使われたらどう思います?」などと批判的なコメントが寄せられた。

 これを受けて蔡依林の所属事務所関係者は、中山女高関係者の反応に理解を示した上で陳星翰の事務所に対し、適切な解決策を講じるよう求める声明を発表。一方、陳星翰はFBに「学校の名誉は制服だけにあるのではない」「1本の映像作品によって中山女高にマイナスの影響が及ぶことはあり得ない」などと投稿し、「音楽が本質的に伝える内容に注目してほしい」とコメントし、また蔡依林については「MVの企画、制作には全く関与していない」と説明した。

 しかしこの対応に、中山女高側は「本校の制服をいじめなど悪意あるシーンで使用したことは極めて不適切で、『クリエイティブ』などといった言葉で責任を回避できるものではない」と納得せず、MVの公開中止と謝罪を改めて要求。これを受けて陳星翰は、動画サイト、ユーチューブに公開した公式MVにはモザイク処理を施した上で「各方面からの批判と指摘に感謝し、素直に受け止める」とのコメントを掲載した。

/date/2016/11/07/19EGO-HOLIC_2.jpg「恋我癖」のジャケット写真。問題となった公式MVは、問題のシーンだけでなく、全編においてモザイク処理が施された(陳星翰フェイスブックより)