ニュース 社会 作成日:2016年11月10日_記事番号:T00067348
花蓮県の博物館で行われているニホンザルを使った猿回しパフォーマンスに対し、動物愛護団体からこのほど「違法虐待に当たる」との指摘が挙がり、監督機関の行政院農業委員会(農委会)林務局がサルの没収を表明する事態となった。
台湾動物社会研究会は、光隆博物館は10年間にわたりサルに無理やりパフォーマンスをさせていたと非難した(中央社)
動物愛護団体、台湾動物社会研究会は先ごろ記者会見を開き、花蓮県の光隆博物館は10年前、林務局に対しサーカスで使うとの名目で日本からのニホンザル輸入を申請したが、「野生動物保護法」の規定により「パフォーマンスをさせない」「半年後に輸出する」との条件の下、40匹の輸入許可を受けたと指摘。しかし同博物館では現在も12匹のサルが収容されている上、芸を仕込まれて、観客に猿回しパフォーマンスを披露してきた。
これを問題視した台湾動物社会研究会は、これまで博物館からサルを保護するよう提言してきたが、林務局や花蓮県政府がこれを放置したため、同館は10年間で1億台湾元を超える違法な利益を得たと指摘。監督機関が汚職行為を働いている可能性があるとして検察および監察院に通報すると表明した。
また同研究会の陳玉敏主任は、現地で調査したところ、光隆博物館のサルはパフォーマンスの最中、おびえや身を守るための反射的反応とされる牙をむく動作を示していたほか、栄養不良が原因とみられる脱毛症状が見られたことから、飼育者による虐待が行われている疑いがあると指摘した。
一方、光隆博物館の曽玉鋳総経理は、これらの指摘を「事実無根」と否定した上で、輸出先が見つからなかったことなどから現在も12匹が残っているが、公演は既に先月で中止したと説明した。
これを受けて林務局は「本来、光隆博物館のサルにパフォーマンスをさせることはできないが、収容スペースの関係から業者が自発的に移管することを期待し、猶予を与えた」と説明。しかしその後も猿回し公演が続けられていたことから、サルを没収し、屏東科技大学に収容することを決めたとコメントした。
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