蔡英文総統は15日、東南アジアなどとの関係強化を目指す「新南向政策」に絡み、台湾産農産物の海外市場拡大、農業技術支援を進める目的で行政院農業委員会（農委会）が設立した台湾国際農業開発とシンガポールの大手スーパーマーケット「フェアプライス」を展開するシンガポール全国労働組合会議（ＮＴＵＣ）と提携交渉を行っていることを明らかにした。16日付経済日報が報じた。
蔡総統は、政府は新南向政策に資金を集中させ、全力で推進していく考えを示した（15日＝中央社）
蔡総統はまた、台湾国際農業開発の役割を強化すべく、東南アジア主要都市で台湾のイメージアップを図るための展示会を開催する方針を示した。
このほか東南アジア、南アジア諸国およびオーストラリア、ニュージーランドとの関係強化に向け、▽シンクタンク間の協力や新移民およびその第２世代を関連事業に登用することで相互理解を進める▽文化、観光、医療、ハイテク、農業などの分野で安定した国家間、民間交流を促進する▽インフラ建設や金融サービスの分野で台湾企業と地場産業の提携を支援すると同時に経済協力協定（ＥＣＡ）を締結する──といった目標を掲げた。
