ニュース 社会 作成日:2016年11月22日_記事番号:T00067561
彰化県鹿港鎮は清朝時代から中国大陸との貿易で栄えた港町として知られ、現在も古い町並みが残る観光地となっている。地名に「鹿」が付くものの、実際にシカは生息していないことから同地の黄振彦鎮長は日ごろ、観光客からたびたび「どうしてシカがいないのか」との質問を受けていた。そこで黄鎮長はいっそのことこれを観光の振興に生かそうと思い立ち、このほど苗栗県の牧場から「梅花鹿(台湾固有亜種)」を購入。今月末から鹿港芸術村で一般公開されることとなった。
「鹿港」という地名の由来には諸説あるがその一つに、オランダ人が支配していた時代から清朝時代の初めにかけて周辺一帯にはシカが数多く生息し、シカ皮の取り引きも盛んだったことから漢人がこの地を「鹿仔港」と呼び、これが短縮されたとの説がある。
しかし、乱獲によりシカの数が減り、現在、鹿港でその姿を見かけることは全くなくなってしまった。それでもなおこの地名が観光客の興味を引くことに目を付けた黄鎮長は、野生の梅花鹿の保護エリアを設置し、自然保護と観光振興を両立するエコツーリズムを実践している屏東県の墾丁国家公園を視察。さらに人間に慣れにくいとされる梅花鹿の飼育に成功した苗栗県の牧場から生後6カ月~1年の子鹿6頭を購入した上、専門の獣医を付けて育てている。
6頭は現在、鹿港で開催されている観光イベント「鹿港冬遊季」(12月10日まで)に合わせ、今月末に鹿港芸術村でお披露目された後、鹿港生態公園に飼育環境を整備し、ここへ移す予定だ。黄鎮長は今後、シカを同鎮のシンボルとするほか、頭数を増やして生態公園を日本の奈良公園のようなシカの名所にすることも検討中と語っている。
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