ニュース 社会 作成日:2016年11月23日_記事番号:T00067589
台北市の国立台湾博物館(台博館)で現在開催中の特別展覧会「台湾の暮らしと自転車展」が話題を集めている。同展覧会では「日本統治時代の自転車と市民生活」「戦後の自転車物語」「自転車産業の発展における転換期とブレークスルー」といったさまざまなテーマで展示を行っており、台湾における自転車の歴史や、暮らしとの関わりをまとめて知ることができる。
台博館の参観料は大人30元、子ども15元。閉館30分前から無料で入館できる(台博館リリースより)
台湾に初めて自転車が登場したのは日本統治時代で、台博館によると、当時普及していた自転車は、▽荷台が小さく、軽快さや優雅さを追求して公務員や教師、医師などに愛用されたタイプ▽しっかりとした荷台フレームを搭載し、安定性を重視して農作物の運搬や『移動商店』として使用されたタイプ▽ハンドルが鳥の羽のように上方に弧を描き、学生や富裕層に好まれたロードレーサータイプ▽女性用──の4種類に分けられるという。
特に、トップチューブが大きく下に湾曲し、スカート姿でも乗りやすくした女性用自転車は女性の社会進出を象徴し、当時は助産婦が多く使用したことから「産婆車」とも呼ばれたそうだ。
また、戦後しばらくは自転車を日本からの輸入に頼っていたが、1950年代に入ると政府が部品の現地生産化や自転車産業の育成に着手し、輸入規制を開始したことから、「幸福牌」や「伍聯牌」といった台湾ブランドが登場することとなった。その後、軽量型バイクの普及が始まる1960年代の終わりにかけて台湾には2,000社以上の自転車メーカーが激しい市場競争を繰り広げた。
そのうち、モデルを登用した広告など話題となり台湾を代表するブランドとなった「幸福牌」の自転車は、結婚や進学の際のプレゼントとして重宝されたが、人気のあまり他社製に比べ盗難率がとても高かったという。
今回の展示には日本時代の最高級車「富士覇王号」を含め自転車や部品などの展示物132点と100枚の写真が展示されている。参観時間は午前9時30分~午後5時(月曜は定休日、旧暦の大みそかと元日の1月27~28日は休館)。会期は来年2月12日まで。
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