ニュース 社会 作成日:2016年11月25日_記事番号:T00067647
新北市貢寮区に位置する台湾鉄路(台鉄)福隆駅のプラットホームで女性の売り子によって販売され、乗客に親しまれてきた駅弁「発記福隆弁当」が今月いっぱいで姿を消す。台鉄利用者の減少で販売数が落ち込んだことや、野菜の値上がりで利益が上がらなくなったことで販売業者が台鉄との契約解除を決めたという。しかし乗客からは「鉄道に乗る楽しみがなくなる」などと惜しむ声が聞かれる。
1957年創業の「福隆弁当」は99年に台鉄と契約を結び、福隆駅プラットホームでの販売を開始。全盛期の休日には1日に1,000個以上が売れる人気となり、年間数百万台湾元の売り上げがあったという。「福隆弁当」は徐々に駅弁の代名詞となり、知名度が上がっていった。
しかしその後、04年に台北と宜蘭を直線で結ぶ北宜高速公路(国道5号)の雪山トンネルが開通したことで台鉄の利用客が減り、現在では「1日に100個売れれば笑みがこぼれる」とのこと。さらに弁当のおかずに使用するキャベツの値段がかつての3倍以上に値上がりしており、月に10万元の権利金に材料コストを合わせるとほとんど利益が出ない状態だという。
福隆弁当の経営者、曽阿発さんは「プラットホームで弁当を買う乗客の笑顔は、一般の弁当店では見ることができない」と強い思い入れを語る。販売停止について「残念で申し訳ない」と話した。
なお曽さんは、プラットホームでの販売を停止した後も、貢寮区内の本店で駅弁と同じ弁当の販売を続ける考えだ。一方、同業者との契約解除を受けて台鉄は他の業者と契約を結ぶ方針を示しており、味は変わるもののプラットホームでの駅弁販売は続けられる見通しだ。
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