ニュース 社会 作成日:2016年11月28日_記事番号:T00067672
今年2月の台湾南部地震で倒壊し、115人の死者を出したビル「維冠金龍大楼」(台南市永康区)をめぐり、台南地方法院検察署が4月、手抜き工事を倒壊の一因として建設業者を起訴した裁判で、台南地方法院は25日、林明輝被告ら5人にそれぞれ業務上過失致死罪で懲役5年、罰金9万台湾元(約32万円)の実刑判決を言い渡した。26日付聯合報が伝えた。
遺族は涙ながらに失望感を表明した(25日=中央社)
倒壊した維冠金龍大楼では、柱や梁(はり)の設計強度が不足しており、太い梁を用いるべき個所に細い梁が用いられたり、高張力の鉄筋を用いるべき個所に中張力の鉄筋を使うなどしており、建設費を節減する意図があったとみられている。
判決は、▽設計図段階から手抜き工事が意図されていた▽設計業者がずさんな構造計算で建物の重さを44%過小算出したため、地震の横揺れに対する耐震性が16%低下した▽林被告が他の建築士の名義を借りて自ら施工を行い、手抜き工事に及んでいた──などの点を指摘した。
量刑について、裁判官は「最も重い刑罰でもまだ足りない」と指摘した。
被災者代表の李粛椊氏は「受け入れられない」と述べた上で、遺族代表は「判を押した公務員には全く責任がないのか」と共同声明で指摘し、建設業者だけでなく、台南市政府の担当者の責任も問うべきだと主張した。
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