ニュース 社会 作成日:2016年11月29日_記事番号:T00067699
酒を飲んだ後、スマートフォンアプリを通じた配車サービス「Uber(ウーバー)」を利用して帰宅しようとした乗客が車内で嘔吐(おうと)してしまい、これに腹を立てた運転手は高架道路上に客を置き去りにしたまま走り去ってしまった。ウーバーは乗客に謝罪し、この運転手との契約を停止する事態となった。
新北市に住むある男性は今月19日未明、台北市内で友人と酒を飲みながらカラオケを楽しんだ後、ウーバーを使って車両を呼び、友人と2人で帰宅しようとした。しかし、友人は飲み過ぎていたためか途中で気分が悪くなり、車内で嘔吐(おうと)。シートや床を汚してしまった。
これに気付いた運転手はすぐさま車を停め、2人に車から下りるよう告げた。しかし、停車した場所は淡水河沿いの高架道路、新北環河快速道路の路上だったため、猛スピードで行き交う車に危険を感じた乗客の男性は「高架の下まで送ってください。清掃費も払いますから」と懇願した。ところが運転手はよほど腹を立てていたのか、「金の問題じゃない。すぐに下りろ」とかたくなに拒絶した。
男性は仕方なく酔った友人と2人で下車し、車にはねられないよう路肩のフェンスにへばりついて、別の友人に迎えに来てくれるよう電話し依頼。なんとか無事に帰宅することができた。
後日、ウーバーから清掃費として1,500台湾元を請求する通知が届いたことから、この乗客は「客を死の危険にさらしておきながら、謝罪しないばかりか金まで要求するのか」と激怒。支払いを拒否した上で蘋果日報にいきさつを投書した。
同紙の取材に対しウーバーは、調査の結果、今回の行為は不適切で規定に違反するものだったとして運転手との契約を停止した上で乗客に謝罪し、清掃費の請求も取り下げたと説明した。
なお台湾におけるウーバーの営業は違法行為と判断する政府は先ごろ、違法営業に対する罰金を現行の最高15万元から一挙に2,500万元に引き上げる内容の道路法(公路法)改正を進めると表明。これに対しウーバー側は28日、大々的な新聞広告を打ち、「ネットワーク運輸サービス業」という新たな業種を法で認めるよう要求した。
しかし、当局の要求を無視する形で営業を続けている上、乗客とのトラブルが持ち上がる状況では、台湾での合法的な営業が認められるまでには時間がかかりそうだ。
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