ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

鴻海の中国従業員、iPhone試作品横流しで起訴


ニュース 電子 作成日:2016年12月2日_記事番号:T00067763

鴻海の中国従業員、iPhone試作品横流しで起訴

 鴻海科技集団(フォックスコン)傘下でアップル製品の受託生産を行う中国工場の台湾人幹部社員(資深副理)が、2013年7月から14年12月にかけて、スマートフォンiPhone5、iPhone5sの試作品を中国・深圳工場の従業員8人と共謀して持ち出し、不当利得を得ていたとして、新北地方法院検察署は1日、特別背任罪での幹部社員を起訴した。2日付自由時報が伝えた。

 容疑者らが持ち出したのは、iPhone5を3,000台、iPhone5sを2,700台(いずれも試作品)で、容疑者らは深圳市内のIT(情報技術)商品売り場で1台1,000人民元(約1万6,600円)程度で売却し、4,978万台湾元(約1億7,800万円)の不当利得を上げていたとみられる。

 幹部社員は鴻海が受託生産するiPhoneの量産前のテストやその後の試作機処分を担当していた。規定では試作機は必ず処分することになっていた。

 フォックスコンは「自発的に告発した。台湾検察当局の犯罪撲滅の動きに感謝したい」とコメントした。

 幹部社員は中国公安当局に発覚後、台湾に逃亡。社内調査で犯行を認めたが、検察の取り調べでは「中国側の従業員が個人的に持ち出し、分け前をもらった」と供述しているという。幹部社員は14年、「不動産でもうけた」と称し、母親や姉に現金2,400万元を渡していた。