ニュース 金融 作成日:2016年12月5日_記事番号:T00067798
台北地方法院検察署は2日、政府系金融持ち株会社、兆豊金融控股(メガ・フィナンシャル・ホールディング)元董事長の蔡友才容疑者と董事会主任秘書の王起梆容疑者がマネーロンダリング(資金洗浄)やインサイダー取引に及んでいたとして、2人を金融持ち株会社法違反、証券取引法違反などの罪で起訴し、蔡容疑者に禁錮12年、王容疑者に禁錮10年を求刑した。3日付工商時報が伝えた。
検察官は、蔡容疑者は罪を否認し、反省の態度もないとして、禁錮12年を求刑したと説明した(2日=中央社)
蔡容疑者は潤泰集団(ルンテックスグループ)の尹衍樑(サミュエル・イン)総裁らと共同で投資会社「鑒機資産管理」を設立した上で、潤泰集団に対する75億台湾元(約270億円)の融資のうち、65億7,000万元を鑒機資産管理に出資金の形で還流させた。その後、蔡容疑者らは手数料として受け取った2億2,500万元を海外に送金し、マネーロンダリングを図っていた。
蔡容疑者らはまた、兆豊国際商業銀行(メガ・インターナショナル・コマーシャル・バンク)ニューヨーク支店がマネーロンダリング対策不備で米当局の金融検査を受けたことを董事会に報告しないまま、自身が保有する株式を売り抜けたインサイダー取引にも及んでいた。2人が得た不当利得は2億2,692万元とされた。
検察は起訴状で、「蔡容疑者は民進党への政権交代後、自分が兆豊金控の董事に指名される可能性は低いと判断し、自ら退路を切り開くため、兆豊金控のリソースを使って『影の金融持ち株会社』である鑒機を設立した」と指摘した。
検察はさらに、兆豊銀ニューヨーク支店でのマネーロンダリングの実態についても解明を進めている。
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