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張学良氏の故居復元、中国人観光客の誘致期待


ニュース 社会 作成日:2008年4月16日_記事番号:T00006797

張学良氏の故居復元、中国人観光客の誘致期待

 
 馬英九新政権への移行で中国人観光客の訪台が開放されるのを受け、張学良氏(1901~2001)が幽閉されていた新竹県五峰郷清泉の故居が復元される。

 軍閥、張作霖の長男として中国遼寧省に生まれた張学良氏は、36年に中国西安で蒋介石を監禁し、抗日のために共産党との内戦停止を迫った「西安事件」の中心人物。その後、国民党政府とともに台湾に逃れたが、46年から60年まで趙一荻夫人と共に新竹県の清泉に軟禁された。

 張夫妻が長年暮らした黒い屋根瓦と檜造りの日本式家屋は、63年の台風で既に全壊していたが、このほど交通部観光局が1,500
万台湾元(約5,037万円)の補助金を出し、元の場所に復元することになった。 

 張氏のめいで、香港在住の張閭蘅、張閭芝さん姉妹によれば、張氏は晩年を過ごした移住先のハワイで、清泉での軟禁生活のことをよく話していたという。故居は姉妹が提供した軟禁中の貴重な写真を基に復元される見通し。完成は今年12月の予定で、西安事変に合わせて12月12日に国際シンポジウムも予定されている。

 鄭永金新竹県長は、中国とゆかりの深い張学良氏の故居を復元することで、多くの中国人観光客を呼び込みたい考え。清泉は温泉もあり、景色も美しく、故居は中国人観光客にとって外せない観光スポットとなるはず、と期待する。同県では2年間をかけて、張学良氏の記念ビデオ「幽幽清泉夢」を制作するなど、力を入れている。

 張学良氏の故居は、サイエンスパークや客家集落に並ぶ新たな観光スポットとして、新竹の観光振興に一役買うことになりそうだ。