ニュース 政治 作成日:2016年12月14日_記事番号:T00067997
トランプ米次期大統領が「一つの中国」の原則に必ずしも縛られないと発言するなどして、トランプ政権発足後の米中関係の行方に不透明感が増す中、「トランプ氏が台湾問題を対中交渉カードとして持ち出すことは台湾にむしろ不利になる」(ブルームバーグ電)といった見方が相次いで示されている。14日付経済日報が伝えた。
12日付ニューヨーク・タイムズも「台湾問題は中国にとって最もデリケートな核心的利益に触れるもので、トランプ氏が思い通りに進めれば、中国にも多くのカードがあり、台湾が真っ先に被害を受ける」と指摘。その上で、中国には▽ボーイングに対する航空機発注取り消しなど経済制裁▽北朝鮮に対する経済支援強化▽地球温暖化防止に向けたパリ協定からの脱退▽台湾の友好国に対する外交攻勢▽イランと連携し、核軍縮を妨害──といったシナリオが考えられると分析した。
米ハーバード大のフェアバンク中国研究センターの台湾専門家、スティーブン・ゴールドスタイン氏はワシントン・ポストに対し、「台湾が現在独特の地位を保っているのは、米中両国が台湾を国益との関連性が大きいと判断しているからで、政策には一定のあいまいさが保たれている。トランプ氏が『一つの中国』をカードにし、現状が破壊されれば、米中による全面的な軍事衝突を触発しかねない」と警告した。
同紙はまた、▽トランプ氏が「一つの中国」の一線を越えた場合、米中両国は何も話し合えなくなり、中国は米国といかなる貿易協定の交渉も行わず、台湾が巻き添えを食う▽米国が台湾を承認するとの言説は口だけで、もし実行しても他国は追随しない──といった海外識者の見解をまとめた。
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