ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

病気牛の牛乳、愛之味系工場に納入


ニュース 食品 作成日:2008年4月16日_記事番号:T00006810

病気牛の牛乳、愛之味系工場に納入

 
 16日付蘋果日報によると、雲林県の悪質業者が病気にかかった牛の牛乳を農場から安値で買い取り、食品大手の愛之味向けに加工を行う農会(農協)の牛乳加工工場に売却していたことが判明した。問題の牛乳が市中に流通した可能性もあり、愛之味の信用が大きく揺らぐ事態に発展する可能性が出てきた。

 同紙の調査報道によると、悪質業者は問題の牛乳を1キログラム当たり8台湾元(約26.9円)で買い取り、「苗栗県農会鮮乳加工廠」に同18元の高値で転売し、少なくとも毎月100万元の暴利を上げていた。

 愛之味は「将軍鮮乳」などの商品名で牛乳を販売している。同社低温流通事業群の鮑沢民総監は同紙の取材に対し、「責任を直ちに明らかにする。もし愛之味に影響があれば、問題の加工工場との関係を解消する」とした上で、「愛之味は販売だけを担当しており、原料と輸送、加工は農会の加工工場が受け持っている」と述べ、同社の責任を否定した。

 しかし、同紙報道によれば、「将軍鮮乳」のステッカーが張られた車両が農場から問題の牛乳を買い取りに訪れるなど、加工段階にも愛之味側が関与していた疑いが持たれている。愛之味は「専門的に管理された牧場」で生産された生乳を使用していることをキャッチフレーズに掲げるなどしており、食品メーカーとしての企業責任が問われそうだ。

 問題の牛乳は病気にかかり薬物による治療を受けている牛から採集したもので、動物用薬使用基準により、流通が禁止されている。