ニュース 社会 作成日:2016年12月20日_記事番号:T00068109
4カ月前、台北市呉興街(信義区)にオープンした「誠実冰箱」は、店員が存在せず、店内に設置された冷蔵庫から客が自由に商品を取り出し、料金箱に代金を入れるという「良心頼み」の運営方式を取り入れて話題を呼んだ。しかし、店主の思惑に反して万引き行為が頻発したことから、このほど営業停止に追い込まれてしまった。
誠実冰箱には多くのファンや支持者もおり、再開を期待する声が相次いでいる(同社フェイスブックより)
「誠実冰箱」は今年9月、次世代に倫理観と食に関する教育の場を提供することを理念に掲げてオープン。主に「樹梢上的奶瓶」のオートミルクや豆乳、デザート、自家製の料理などを販売していた。
しかし店主によると、店員がいないのをよいことに「不誠実」な行為を働く客が続出。先月中旬には子供連れの夫婦が来店し、母親が持参した買い物袋に飲料やきくらげなどを詰めた後、あろうことか料金箱の隣に設置してあった寄付金募集箱から小銭を取り出して代金を支払ったという。
また今月5日に、ある子供が連日来店し、他人が支払った代金を盗んでいったと店主が店のフェイスブック(FB)ページに投稿。ただ、「この子は支援が必要な家庭環境にある、もしくはいじめが原因で非行に走ったなど、外からは見えない問題を抱えているのではないか」と同情を示し、警察に通報しないとコメントした。
他にも代金を支払わない万引き行為が横行していたようだが、店主は「対策を講じて誠実な顧客の期待に背くようなことはしない」と営業続行に意欲を見せていた。
しかし同店は先週12日、FB上で「3日間休業する」と発表。さらに休業最終日の15日、店先に「万引きや不誠実な行為が頻発しているため、一時的に営業を停止する」と記した掲示が張り出された。なお同掲示には「再出発をお待ちください」との記述があり、ネットユーザーから「頑張れ」と声援コメントが相次いでいる。
ただ一部ユーザーからは「(閉店は)意外ではない」「大部分の人間は善良でも、数人の悪人に対抗できない」など、こうした運営手法では存続は難しいとの声も上がっている。
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