ニュース 機械 作成日:2016年12月22日_記事番号:T00068143
華碩電脳(ASUS)は21日、来年1月1日から家庭用ロボット「Zenbo(ゼンボ)」予約販売のオンライン受付を開始すると発表した。ベネッセコーポレーションの幼児向け通信教育講座「こどもちゃれんじ」のキャラクター、しまじろうと遊びながら学べるコンテンツなど30社以上と提携。子供の教育や高齢者の見守り、タクシー配車などの生活支援といった豊富なサービスながら、1万9,900台湾元(約7万3,000円)からとスマートフォン上位機種より手ごろな販売価格を実現した。家庭用ロボットブームを巻き起こすのか注目される。22日付工商時報などが報じた。
Zenboは、ベネッセをはじめ提携パートナーの協力で、衣食住レジャーの機能を網羅した(ASUSリリースより)
Zenboスタンダード版32GB(ギガバイト)は1万9,900元で、お話の読み聞かせ19種類、しまじろうのZenbo専用コンテンツ1カ月パックを付属する。Zenboプレミアム版128GBは2万4,900元で、充電ステーション(3,990元相当)、お話の読み聞かせ19種類、しまじろうのZenbo専用コンテンツ2カ月パックを付属する。
しまじろうのZenbo専用コンテンツは6歳までの就学前の幼児が対象。しまじろうやその仲間たちと一緒に歌ったり踊るなどして身体能力を育んだり、社会性やマナーに関するアニメ動画を見てタッチして質問に答え、歯磨き、着替え、トイレトレーニングといった正しい生活習慣を身に付けることができる。学習コンテンツを通じて基本的な文字や数を学んだり、しまじろうと写真撮影もできる。
ベネッセコーポレーション広報によると、子供との双方向学習を重視しており、人工知能(AI)ロボットで台湾の子供に対し、家庭での自主学習力養成を支援できると考えたため、コンテンツ提供を決めた。今後、有料コンテンツの追加も視野にあるという。
Zenboはこのほか、医薬品の処方箋の写真を撮影して薬局に転送すれば、24時間後に医薬品の宅配を受けられる機能も備える。高齢者が自宅で転倒したなどの緊急事態をZenboが感知し、家族の腕時計型ウエアラブル(装着型)端末「ZenWatch3」に通知することもできる。将来は内政部警政署のアプリで、警察に通報する機能を予定している。また、台湾大車隊のタクシーを音声で予約したり、インターネット通販サイトのPCホームでの購入履歴を記録したりできる。
中国で上半期発売へ
Zenboは2歳で、62センチメートル、10キログラム。男児の声をしており、24種類の表情が可能だ。施崇棠(ジョニー・シー)董事長は、86歳の母親がZenboを気に入っていて放さないと語った。
初回の予約販売受付は台湾で168台限定。来年1月末までの初回出荷を予定している。受託生産は和碩聯合科技(ペガトロン)。サプライチェーンは、春節(旧正月、2017年は1月28日)連休明けに一般販売を開始すると予想している。
曽鏘聲ASUS副董事長は、続いて上半期に中国で発売する予定だと話した。欧米での発売時期は未定だ。
ペッパーとすみ分け
台湾では、鴻海科技集団(フォックスコン)がソフトバンクのヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」の法人向けリースを提供している。24カ月契約で月2万6,888元。第一商業銀行(ファーストバンク)など銀行や長栄航空(エバー航空)、通信キャリアの台湾大哥大(台湾モバイル)が採用している。
宏碁(エイサー)が出資するマサチューセッツ工科大学(MIT)研究室主導の家庭用ロボット「Jibo(ジーボ)」は出荷準備中で、販売価格は749米ドル(2万4,500元)だ。
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