ニュース 自動車・二輪車 作成日:2016年12月27日_記事番号:T00068194
三菱自動車の製造販売を手掛ける中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)は26日、三菱自のインドネシア工場向けに、宜捷工業と共同開発した金型を出荷したと発表した。初回出荷額は3,000万台湾元(約1億1,000万円)。2017年8月にフィリピンにも出荷する予定だ。「ランサー」完成車の受託生産と中東向け輸出に続く成果で、中華汽車は三菱自の海外展開において重要性を高めている。27日付工商時報などが報じた。
中華汽車は、1年3カ月をかけて金型を完成させたと説明した(同社リリースより)
中華汽車の初回出荷は、金型11セット、部品6品目。三菱自が台湾メーカーから金型を調達するのは初めてだ。
中華汽車は、台湾の金型の技術力、品質、価格、納期、サービス全ての競争力が認められた結果とコメントした。中華汽車の主管は、金額は大きくないが、長期的に完成車の輸出に貢献すると期待感を示した。
宜捷工業は、自動車の板金用金型の大手メーカー。米クライスラーやインドのマルチなどからの受注実績がある。
三菱自は今年8月にインドネシアで、スモールサイズのクロスオーバーMPV(多目的車)コンセプトカー「XMコンセプト」を発表した。来年10月から生産する予定だ。
三菱自は来年、東南アジアでの現地生産、販売を推進すると予想されている。中華汽車の主管は、三菱自の東南アジア市場での新車投入計画に引き続き協力すると話した。
17年中台販売、20万台へ
中華汽車は、来年の新車向け部品輸出は5,500セットと、今年の1万2,000セットより減少すると予想している。中華汽車と三菱自などの合弁の東南汽車(福建)工業が得たデリカの郵便車向け大口受注が、今年のみで終了となる見通しであること、および三菱自「フリーカ」のフィリピンでの生産が停止となることが減少を見込む理由だ。
中華汽車は来年の完成車の輸出台数も300~400台へと、今年の1,200~1,300台から大幅に減少すると予測している。来年は中東で自動車の安全基準が厳しくなり、中華汽車が輸出している「ランサーフォルティス」、「ジンガー」、および中華汽車の自社ブランド「ベリカ(菱利)」の対応に時間がかかるためだ。原油価格低迷で中東の購買力が弱いこと、円安で日本製自動車の価格競争力が強いことも理由だ。
中華汽車は、今年10月に台湾生産の新型「アウトランダー」を発売したのに続き、来年半ばに中台で次世代「ランサー」を発売することで、来年は台湾での新車販売台数が5万774台、中国で15万8,035台と予想している。今年は台湾4万8,920台、中国12万240台の予測だ。
中華汽車の陳昭文総経理はこれまでに、次世代「ランサー」は中華汽車アジア技術研究開発センター(CARTEC)が主導して開発し、来年半ばに発売すると明かしている。東南汽車(福建)工業でも生産する計画だ。
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