ニュース 社会 作成日:2017年1月5日_記事番号:T00068341
昨年末にインターネット上の囲碁サイトに「マスター」なる謎の人物が登場し、世界トップクラスの棋士を次々と打ち破って大きな話題を集めていたが、グーグル傘下の人工知能(AI)開発ベンチャー、ディープマインドがこのほど、マスターの正体は同社が開発した囲碁AI「アルファ碁」の進化版だと公表。さらに同AIの開発には引き続き台湾の研究者、黄士傑氏が深く関わっていることが明らかとなった。
「マスター」は昨年12月29日に中国の囲碁サイトに突如現れ、現在実力世界ナンバーワンと評される中国の柯潔氏や日本の井山裕太七冠、韓国のホープ、朴廷桓(パク・ジョンファン)氏など世界のトップ棋士とみられるハンドルネームの対戦相手を次々と撃破。59連勝を重ね、囲碁界に衝撃を与えた。
そして60戦目として中国の実力者、古力氏と対局直前の4日、「マスター」は突然、チャットルームに「私はアルファ碁の黄博士です」と書き込み、その正体がAIであることを明らかにした。
12年にディープマインドにシニア研究員として招かれ、現在、首席設計者を務める黄博士は、アルファ碁開発のキーマンの1人とされ、昨年同AIが「世界最強」と称される韓国人プロ棋士、李世乭(イ・セドル)氏と対局し、勝利した際は、コンピューターに代わって碁盤に碁石を置く係を担当したことで台湾メディアに大きく取り上げられた。
黄博士はその後も引き続き、アルファ碁の改良に取り組んでいるようで、今回の「マスター」としての対局について自身のフェイスブック(FB)ページに「最新版アルファ碁のテストだった」と目的を明らかにした上で、「対局で豊かな創造性に啓発され、多くを学ぶことができた。テスト結果に非常に感動している」と書き込んだ。
なお囲碁サイトでの対局は考慮時間の短い非公式なものだが、黄博士は「現時点で非公式テストは完了し、今年は囲碁界や専門家と共同で、囲碁の奥深さをさらに探求していきたい」との考えを示し、「公式戦」の実施を示唆した。
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