ニュース 社会 作成日:2017年1月6日_記事番号:T00068369
花蓮県の田舎町にある中学校の打楽器クラブがこのほど、台湾全土の舞台を目指し、県大会に出場することとなった。しかし同大会でステージに立つには革靴の着用が求められるものの、資金不足に悩む同クラブでは用意することができず、生徒たちは運動靴に黒いビニールテープを巻いて即席の革靴とし、舞台に上がった。そのけなげな姿が感動を呼び、市議会議員から革靴がプレゼントされることとなった。
「ステージに立てさえすればいい」と、そろいの不格好な靴で頑張った(5日=中央社)
今回話題となったのは花蓮県吉安郷の県立中学、化仁国民中学の打楽器クラブ。同クラブは昨年9月に結成されたばかりで、現在16人の生徒が所属している。
ただ新設部ということもあって予算が少なく、十分な数の楽器がそろえられないため、近隣の小学校や民間の音楽教室から太鼓や場所を借りて練習している。
そんな化仁国中の打楽器クラブは先月、全国学生音楽コンテスト出場を目指し、花蓮県予選の舞台に立った。同大会では「服装」が評価項目の一つに挙げられており、演奏者には革靴を含めた「正装」が求められる。しかし、同クラブの顧問が生徒たちに「革靴を持っているか」と聞いたところ8人から「運動靴しか持っていない」との返事が返ってきた。
そこで顧問は自腹を切って出場する生徒の革靴8足を購入しようと考えたが、学校側から「金は楽器購入に使った方がいい」との提案がなされたこともあり、最終的に運動靴に黒テープを巻きつけて革靴に見せ掛け、生徒に着用させるというアイデアを思い付いた。
なお、「テープ靴」での出場については生徒たちも「大会のためだけに革靴を買うなら、節約して楽器を増やしたい」「革靴を履くのは好きじゃない」などと語っており、今回のアイデアに乗り気だったという。
当日、生徒たちは見事な演奏を披露し、台湾全土の大会出場こそならなかったものの、昨年結成されたばかりながら「優秀賞」を獲得。ちなみにステージから離れたところで演奏を見ていた審査員は、生徒たちの靴が本物の革靴ではないことに気付かなかったようだ。
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