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週末の「尾牙」、出席強制なら残業代対象=労働部


ニュース その他分野 作成日:2017年1月9日_記事番号:T00068391

週末の「尾牙」、出席強制なら残業代対象=労働部

 労働部の廖蕙芳政務次長(次官)は7日、本来「一例一休」(法定休日と所定休日を7日間に各1日)方式による週休2日制の対象となる週末に尾牙(忘年会)を開催した場合、従業員の自由参加ならば勤務時間には算入しないが、従業員に出席を強制した場合には、時間外勤務手当を支給すべきとの考えを示した。9日付中国時報が伝えた。

 ただ、廖次官は「労働基準法(労基法)に尾牙に関する規定はないが、伝統習俗では、経営者が従業員の苦労に感謝するため食事に招いたり、抽選イベントを行ったりするもので、理屈としては従業員の自由参加とすべきものだ」と述べた。

 「出席強制」の定義について、台北市の頼香伶労働局長は「欠席するには休暇を取得しなければならなかったり、欠席後に不利な処分を伴ったりするようなケースだ」とした。言い換えれば、欠席したことで処分を行うような極端なケースでなければ、出席強制とは見なされないとの見方だ。

 ただ、そうは言っても、尾牙の会場スタッフや仕出し業者などは「勤務」扱いとなるため、週末の尾牙開催は従来より費用がかさむ可能性が出てきた。新光金融控股の呉東進董事長は7日、旺年会(今年の商売繁盛を祈念するパーティー)の席上、「旺年会(や尾牙)を土曜日に開けば、人件費が増えるので、企業は今後土曜日に尾牙を開きたがらないのではないか」と述べた。

 商工団体からも「尾牙が残業扱いとなるならば、尾牙を取りやめる企業が相次ぎかねない」と懸念する声が上がっている。