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葬儀にセクシーダンサー50人、「電子花車」文化めぐり論争


ニュース 社会 作成日:2017年1月9日_記事番号:T00068396

葬儀にセクシーダンサー50人、「電子花車」文化めぐり論争

 昨年末に亡くなった嘉義県の元県議長の葬儀が今月3日に執り行われた際、セクシーな衣装を着たポールダンサーを乗せた車50台によるパレードが実施されたことが話題となり、米CNNも同社サイトで動画付きの記事を掲載した。これに対し、台湾のネットユーザーの間では、「恥ずべき行為だ」などと批判的な意見が上がる一方で、「自国の文化を恥ずかしいと言うことこそ恥ずべきこと」といった反論が出ており、大論争となっている。

/date/2017/01/09/19dancer_2.jpgめったにない壮観を、海外メディアが放っておくことはなかった(CNNサイトより)

 今回注目を集めたのは、董象・元嘉義県議長(享年76)の葬儀で、地元の発展に尽くしたと高い評価を受ける同氏をしのび、宋楚瑜親民党主席をはじめ、中央や地元の有力者が数多く参列した。葬儀が執り行われた後、故人を送り出すためのパレードがスタート。その一部としてポールを設置した屋根に1人ずつ女性ダンサーを乗せたジープが50台登場。ほぼ下着姿のダンサーたちは移動する車の上で、大音量のダンスミュージックに合わせてセクシーな踊りを披露した。

 葬儀パレードで女性がダンスを披露するのは「電子花車」と呼ばれる台湾独特の習慣で、多くの人の参列を促し、故人をにぎやかに送り出そうという気持ちから生まれたとされ、かつては全裸で行われたこともあったという。

 最近では社会的な価値観も変わり、あまり過激な演出は見られなくなっているが、今回の葬儀では規模があまりに大きかったことから、海外メディアの関心を呼んだようだ。なおCNNの記事に対し、米国などのネットユーザーからは「これこそ私が台湾を愛する理由だ」「これなら死んでもさびしくない」などおおむね好意的な反応が見られた。

 しかし、ある台湾人ユーザーが同社フェイスブック(FB)のコメント欄に「恥ずべきだ。これはわれわれの文化ではなく、一部の無知な人々がやっているだけだ」と書き込み、500件を超す「いいね!」を集めた。「電子花車」は性的なパフォーマンスを含む習慣だけに快く思わない人も多いようだ。

 ただ一方で、「これは間違いなく台湾の文化で、恥ずべきことは何もない」といった反論も数多く寄せられ、コメント数が1,000件以上に膨れ上がる一大論争に発展している。