ニュース 電子 作成日:2017年1月12日_記事番号:T00068456
12日付経済日報によると、鴻海精密工業は、米アップルが今年発売するとみられる新型スマートフォン「iPhone8」で、フレームの単独サプライヤーの地位を失う見通しだ。アップルはフレーム調達コストの20~30%削減を目指しており、米EMS(電子機器受託生産サービス)大手のジャビルを新たなサプライヤーに加えるという。コスト削減は他の部品にも及び、台湾サプライチェーンの業績に影響を与えるとの懸念が出ている。
iPhone8の新フレームは現在のアルミ一体型から、2枚の強化ガラスでステンレス体を挟み込む新構造に変更される見通しだ。ジャビルは、iPhone4でもステンレス製フレームを手掛けた実績がある。アップルは、ジャビルの技術が新フレーム量産に貢献すると判断したもようで、鴻海は長年の独占状態が崩れることになる。
iPhone8が新構造フレームを導入することで、筐体メーカーのキャッチャー(キャッチャー・テクノロジー)や鎧勝控股(ケーステック・ホールディングス)が影響を受けるとの見方がある一方、電子時報は、iPhone8の新フレームは依然CNC(コンピューター数値制御)による加工が必要な上、他の金属部品も必要なため関連メーカーの影響は限定的との業者の見方を伝えた。
iPhone8のフレームは、新構造の採用によりCNCによる加工時間と製造コストを削減でき、従来と比べてコストが30~50%低下する上、強度も増して製品寿命が1.5倍伸びるという。
PCBにも値下げ要求か
iPhoneの部品コスト削減方針の背景には、販売成長が鈍化したこと、およびトランプ次期米国大統領の政策に応じて米国での生産比率を拡大した場合、生産にかかる費用が増大するとみられることがある。
アナリストによると、アップルはフレームだけでなく、プリント基板(PCB)などその他の部品にも価格引き下げを求めるとみられ、台湾サプライヤーへの影響が広がる恐れがある。
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