ニュース 社会 作成日:2017年1月13日_記事番号:T00068510
台湾鉄路(台鉄)と台湾高速鉄路(高鉄)が乗り入れるほか、都市交通システム(MRT)駅とも連絡する台北駅は、地下通路が複雑に入り組み、目的地へなかなかたどり着けないことから「台湾最大の迷宮」と称される。そして来月には、同駅と桃園国際空港など桃園市を結ぶ台湾桃園国際機場捷運(桃園空港MRT)が春節(旧正月)明けに試験運転を開始する見通しとなっており、市民から「迷宮がさらにグレードアップする」と恐れられている。
新たに開設される桃園空港MRTの乗り場は、台北駅舎から西へ徒歩約11分の市民大道と重慶北路の交差点近くとなる。このため台北駅から南へ徒歩約8分の忠孝西路の下に位置する台北MRTの駅で降り、地下道で台北駅を抜けて桃園空港MRTに乗り換える場合、20分近く歩く必要がある。
空港へ向かう乗客は、スーツケースなど重い荷物を抱えて長い距離を歩くだけでも一苦労だが、その上「迷宮」を抜ける必要もあるため、今から憂鬱(ゆううつ)な気持ちを募らせているようだ。
なお「迷宮」台北駅を避けてもう一つの最寄りのMRT駅「北門駅」から空港MRTに乗り継ごうと考える乗客もいると思われるが、台北駅と北門駅は直通で結ばれておらず、いったん中山駅または西門駅で乗り換えて北門駅へ向かうというややこしさがある。
一方、台鉄は空港MRT開通後の混乱に備え、既に台北駅の1階および地下1階70カ所に新たな案内板を設置。空港MRT運営会社の桃園大衆捷運公司も「案内板には同社の企業カラーである紫色を使用するため、迷子になるようなことはない」と強調している。
ただ、台北駅の案内板は台鉄、高鉄、MRTとそれぞれ独自のシステムを使用しているため、利用者の混乱を招く要因となっており、交通部高速鉄路工程局(高鉄局)の楊正君主任秘書も「案内システムの改善は永遠の課題」と認めている。
度重なる工期の延長を経てようやく開業にこぎつける空港MRT、果たして幸先の良いスタートを切れるだろうか。
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