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鴻海が高性能3Dプリンター参入、米企業と提携


ニュース 電子 作成日:2017年1月17日_記事番号:T00068539

鴻海が高性能3Dプリンター参入、米企業と提携

 鴻海精密工業は、3次元(3D)プリンターの米ベンチャー、ロボ3D向けにスマート3Dプリンター「ロボR2」の生産を担う製造協定を同社と結んだ。ロボ3Dによると、当初の年産目標は1万台で、3月末から出荷予定だ。ロイターの報道を基に17日付経済日報が報じた。

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 ロボ3Dの既存の3Dプリンターはアマゾン、ベスト・バイ、コストコなどで販売されている。価格は499米ドルから。鴻海が受託生産する上位機種のロボR2は、国際家電見本市、2017年CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で最優秀革新賞を受賞した。定価1,300米ドルで車載用カメラ、自動調整印刷機能を搭載。既に販売予約を受け付けている。

 ロボR2は、小型無人機(ドローン)、ロボットなど大型の立体物にも対応し、使用できる材料は30種類以上で、一度に2種類を使って3Dプリントできる。現在はアップルのスマートフォン、iPhoneにのみ対応しているが、近くアンドロイドOS(基本ソフト)搭載のモバイル端末でも操作できるようになる。アマゾン、ベスト・バイなどでの販売が決まっている。

 鴻海とロボ3Dは将来、スマートハウス、教育市場など、消費者向け、法人向けで応用範囲を拡大する考えだ。

郭董事長、悲観視を一転

 郭台銘(テリー・ゴウ)董事長はかつて13年6月、メディアのインタビューに対し、鴻海は30年前に3Dプリンターを使用し始めたが、大量生産ができず、商業的価値がないとの見方を示していた。

 ロボ3Dは同年、世界で初めての消費者向け3Dプリンターを発売したが、少量生産しかできなかった。

 今回、郭董事長が3Dプリンターへの見方を改め、鴻海とロボ3Dが提携に至ったことは、3Dプリンター市場の発展を後押ししそうだ。

 台湾メーカーでは、金宝電子工業(キンポ・エレクトロニクス)と泰金宝電通が13年に合弁で設立した3Dプリンターメーカー、三緯国際立体列印科技(XYZプリンティング)が自社ブランド製品を発売している。

【表】