スーパーマーケット最大手、全聯福利中心（ＰＸマート）が昨年下半期、人気の高級ドイツ製圧力鍋を割安価格で購入できるポイントキャンペーンを実施したところ、予想以上の反響を呼び、購入希望数が予想の10倍以上に達し、製造が追い付かない状況となっている。

　全聯は、ポイントキャンペーンを実施した場合、包丁類や鍋類の人気が最も高く、さらに「ツヴィリング」や「ＷＭＦ（ヴェーエムエフ）」といったドイツブランドが好まれるとの市場調査の結果を受け、昨年８月末から12月末にかけて200台湾元の消費につきポイントシールを１枚進呈し、シールの枚数に応じてＷＭＦ製のフォークやスプーン、鍋を割安価格で購入できるキャンペーンを展開した。

　その結果、同キャンペーンで8,000元の消費で40枚のポイントシールを集めれば3,779元で、１万6,000元の消費で80枚のシールを集めれば2,999元で購入できるＷＭＦの圧力鍋「パーフェクト・4.5Ｌ」は、全聯による購入予測は約２万個だったが、実際の購入はこれを10倍以上上回る24万個に達した。ちなみに24万個という数字は同商品の全世界における１年間の販売数に相当するそうだ。

　このほか80枚集めれば999元、40枚集めれば1,279元で購入できる両手鍋「プロフィセレクト」の購入数も44万個と、予想の２倍以上に上った。

　また家楽福（カルフール）でも昨年、ドイツの有名ブランド「バーンデス」の鍋やフライパンを市価の２～３割で購入できるキャンペーンを実施したところ、購入数は70万個にも達したという。

　全聯やカルフールは料理器具を対象とするポイントキャンペーンの人気について、近年台湾では食の安全に関する事件が相次いだことや外食費が上昇していることを背景に、料理を学ぼうとする市民が急増しており、高級ブランドの器具を割安で買えるなら手に入れたいと考える人が多いためと分析している。