ニュース 電子 作成日:2017年1月19日_記事番号:T00068597
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は18日、5ナノメートル製造プロセス移行に伴う南部科学工業園区(南科)での環境影響差異分析が、行政院環境保護署(環保署)の環境影響評価(環境アセスメント)委員会大会を通過した。TSMCは、これにより5ナノプロセスの生産拠点が決定し、早ければ年内に着工すると説明した。世界で最も早く2020年に量産し、インテルやサムスン電子に対するリードを拡大する構えだ。19日付経済日報が報じた。
TSMCは先進プロセス競争で一歩前進した(YSN)
TSMCの南科工場は現在、16ナノプロセスが中心だ。10ナノプロセスと7ナノプロセスは中部科学工業園区(中科)で行い、5ナノプロセスは南科で担うことになった。
荘子寿TSMC場務処長は、今後2~3年で5ナノプロセスを推進する計画で、敷地面積は40ヘクタール、投資額は数千億台湾元(1元=約3.6円)に上ると説明した。TSMCの董事会で決定次第、計画を始動する。
再生水施設、20億元負担
南科の環境影響差異分析の報告書は、▽用水量、1日当たり25万トン(従来の認可20万トン)▽排水量、同17万6,000トン・再生水施設完成後15万6,000トン(従来16万5,000トン)▽使用電力量、同222万kWh(従来152kWh)──となっている。
TSMCの5ナノプロセス移行によって、南科での用水量は1日当たり5万トン増えるが、南科が再生水を1日当たり3万2,500トン使用すると約束したことが、環境影響評価委員会大会を順調に通過した大きな要因となった。
荘処長は、南科に再生水施設を20億元投じて設置し、1日当たり2万トンの再生水を供給して5ナノプロセスで使用すると説明した。20年に供給開始を目指す。工業用水の再生水は1立方メートル当たり70~80元と水道水の12元に比べて非常に高いが、TSMCは製造コストに含める。
また、台南市永康区の汚水処理施設が再生水施設に更新され、早ければ20年にTSMC、聯華電子(UMC)、群創光電(イノラックス)、旭硝子向けに20年に1日当たり8,000トン、23年に1万2,500トンを供給する予定だ。
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