ニュース
政治
作成日:2008年4月18日_記事番号:T00006860
総統府の関渡移転、馬次期総統が検討
馬英九次期総統が、総統府を将来、台北市北部で淡水河沿岸の関渡に移転することを検討していることが明らかになった。馬氏と面会した陳芳明政治大学文学研究所所長が、会談内容として伝えた。
18日付自由時報によると、総統府については陳所長が先に、「日本統治時代の総督府を総統府として使用し続けることは適切ではない。歴史博物館にするべきだ」と提案した。馬氏はこれに対し、「台北市長の任期中にそのように考えたことがある。総統府は関渡への移転を検討する」と回答した。
陳所長はまた、「総統府の関渡移転は、馬氏が中央行政体系そのものの移転を希望しているということか」という記者の質問に対し、「その通りだ」と答えた。
この問題に関して馬氏のスポークスパーソンである羅智強氏は、「就任後、公の討論プロセスを通じて、多くの人の提案を受けたい」と話した。
総統府の建物は1919年に竣工。大正時代に流行し、東京駅などにもみられるルネサンス様式が取り入れられた。高さ60メートルは当時の台湾で最高層の建築物で、日本統治の権力の象徴だった。戦後は国共内戦で台湾に逃れて来た中華民国政府によって総統府として使用され、今日に至っている。日本統治時代の代表的な建築物で、台北市指折りの観光スポットでもある。