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作成日:2008年4月21日_記事番号:T00006891
総統の肖像写真、学校から撤去へ
馬英九次期総統のスポークスパーソンである羅智強氏は18日、新政権の発足後、公立の学校および公営事業機関では元首の肖像写真を掲げないという新方針を発表した。一方、政府機関や外交、軍事機関においては、「元首は国家主権の象徴」との考えからこれまで通り肖像写真を飾るとした。
羅スポークスパーソンによると、総統就任に関する予算の中で、元首の肖像写真に必要な経費は400万台湾元(約1,367万円)以上。現在、全国の学校や各機関に飾られている元首の肖像写真は2万6,000枚以上に上り、公立の学校と公営事業機関で肖像写真を撤去することで、経費と制作数の3分の1を節約できるという。
台湾の学校や政府機関では、元首の肖像写真を掲げることが内政部の規定により決められているが、馬次期総統は「元首の写真を必ず飾らなければならない、ということはないだろう」と、自ら進んで提案。当初は政府機関でも肖像写真を不要とできないか検討したという。
馬氏の決定に対しては、民進党の立法委員たちも「権威主義の否定を促進」と歓迎の意を示している。
馬氏は来る5月20日の総統就任式典においても、多くの簡素化を計画しており、節約と権威主義に反対する姿勢をアピールしたい考えのようだ。
だが、総統の肖像写真の制作を請け負う業者にとっては全くの当て外れで、頭を抱えていることだろう。