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万泰銀幹部、資金流用で懲役10年求刑


ニュース 金融 作成日:2008年4月21日_記事番号:T00006901

万泰銀幹部、資金流用で懲役10年求刑

 
 万泰商業銀行(コスモスバンク)と短資会社の万泰票券を舞台とする資金不正流用事件で、台北地検は18日、太子集団の許勝発董事長(万泰銀元董事長)らを銀行法違反の罪で起訴し、許勝発被告に懲役10年を求刑した。19日付聯合報が伝えた。

 許被告らは不正融資を行うなどして、万泰銀と万泰票券の資金計50億4,500万台湾元(約172億円)を着服したとして起訴された。検察はこのほか、共犯の許勝発被告の息子の許顕栄・万泰銀副董事長、娘の許娟娟同行董事に対し、それぞれ懲役8年、6年を求刑した。

 一方、同行の不良債権の違法売却、ソフトウエア調達、循環架空取引に関する疑惑に関しては、具体的な証拠を欠くとして不起訴とした。インサイダー取引疑惑をめぐっては検察の捜査が続いている。

 訴状によると、許勝発被告らが2001年から太子汽車関連企業の虚偽取引をでっち上げるなどして、万泰銀などから無担保融資を引き出し、万泰銀に33億9,500万元、万泰票券に16億5,000万元の損害を与えた。検察は不正融資が許勝発被告主導で行われたと断定している。

 許勝発被告は同日、「太子企業と万泰銀行の間の融資案件に違法性はなく、万泰銀は多額の金利収入を得ており、いかなる損害も与えていない」として、起訴事実を否定する声明を発表した。